睡眠(ブログ第11号)

睡眠
ありふれた生活行動、睡眠
 ねこはよく眠ることから、ねこの語源は「寝る子」から来ているという説があるようです。赤ちゃんの寝顔は可愛いものです。朝の電車では寝不足なのか寝過ごしてあわてている人がいますし、遅い帰宅の電車では酔っ払いが意識不明状態で“爆睡”という情景にもあったりします。
寝ることは、幼いころから慣れ親しんでいる生活です。親の“早く寝なさい”、子守唄の声も記憶のどこかに残っています。そして1日に1度は寝ます。これだけありふれた生活行動だからでしょうか、疑問を感じることなく眠りにつく人がほとんどではないでしょうか?

睡眠障害医療センター
 実は、昭和56年から当時の通産省の委託を受けて故瀬川昌也氏(医師、小児神経学のパイオニアの1人)を中心に神経障害診断治療支援システム(CAP=Computer Assisted Polysomnography)というテーマで睡眠分析技術の研究開発を行っていた関係で米国を視察しようということになりました。昭和61年(1986年)頃に同氏、政府関係者と私の3人で米国出張しました。そのときに睡眠医療センター(Sleep Disorder Center)の一つを見学させて戴きました。睡眠検査システムが大量に並べられていたことが忘れられません。当時米国には600超の睡眠医療センターがありましたが、日本には1か所もなかったのです。米国はベトナム戦争の後遺症で睡眠障害の患者が多かったという時代背景が説明されていましたが、米国に沢山あって、日本に1つもない睡眠医療センターということが強く印象に残ったことを覚えています。
その後、故瀬川昌也氏は開発された技術を用いて睡眠を検査し、成果を研究発表をされ、日本における小児神経学、神経学、睡眠医学の進展に貢献されました。因みに、同氏の貢献もあり現在では睡眠検査は睡眠ポリグラフ(Polysomnography)として医療保険(診療報酬)に取り入れられています。

睡眠と医療
 上記の技術開発を始める前に当時の臨床医学の大御所である井村裕夫京都大学教授(後に京都大学学長)を尋ね、睡眠技術開発について有性性・可能性を伺ったときに、「睡眠は未開の領域」だからこれから開拓しなければならないと話され、こちらも勇気づけられたことを思い出します。それを通産省へ報告し、ナショナルプロジェクトとして発足することに結び付いたのです。30年前の体験ですが、睡眠は新しい医学分野なのだということを認識させられた次第です。
睡眠は医師の独占分野と思われるかも知れませんが、私達一般人には大きな視点で睡眠を捉え日常の心身メンテナンスの中核機能であることを理解し、good maintenance, good conditionの考えの下に科学的(医学的)研究成果を取り入れ日常生活に反映さることが求められと考えています。睡眠を含めた家族(家庭)生活のリズムづくり心がけることが大事です。一人だけ良い睡眠を取ろうとしてもその継続は困難と思えますので、含めた家族(家庭)生活のリズムづくりをしっかり行うことがポイントといえます。
たとえば、どんな疲れていても睡眠を取れば、朝は元気になっているということもありふれたことです。よくよく考えてみれば睡眠は疲労回復・元気づくりの仕掛けともいえます。明日への継続性を作ってくれる機能であり、それがきっちり機能するかどうかは継続性の質を左右するという、極めて大事な生活のプロセスといえます。

睡眠
 身体のどの器官が睡眠に関わっているのでしょうか?と聞かれても正しく答えられる人は多くないのではないでしょうか? 答えは、脳です。何故医学はこの脳活動を最近まで「未開の領域」としておいたのだろうと不思議に思います。私達一般人が、睡眠のことを十分に知らないのは当たり前なのかもしれません。
睡眠は、脳による脳のための脳の機能です。一方、私達にとっては、睡眠は身近で毎日経験する生活活動です。
睡眠という活動は、心身全体の活動時間の中では明らかにメンテナンスと呼べる生活時間帯に行われます。脳を含め心身全体を“集中メンテナンス”するプロセスですので、もっと知り生活に反映させましょう。睡眠医療ではなく、もっと大きな視点で睡眠や生活リズムを見ていくことを提案したいと思います。

 

2016年2月3日
末吉 一成(㈱インコントロ ファミリー・ルネッサンス事務局)

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