ファミリー・ルネッサンス 子どもと豊満環境(ブログ第5号)

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(子どもと環境)
 専門家は、ほとんどの脳神経細胞のネットワークを組み立てるプロセス(脳神経系の発達)が母胎内ではなく、出生後の環境(外界)と遺伝子によって進行するということをご存じですが、一般の方の多くはご存じないのではないでしょうか?少なくとも私は知りませんでした。そのことを知った時は驚いたことを覚えています。 “人の手”を離れて、脳神経系の構築が子どもに伝えた遺伝子と子どもをとりまく環境に任されているということに驚いたのです。

(子どもと健全な脳神経系)
 この意味では、発達に関する遺伝子の働きを知り環境とのつきあい方を知れば、子どもは誰でも健全な脳神経系を獲得できる可能性があるということになります。故瀬川昌也氏(医師、小児神経学のパイオニアの1人)と約40年前に初めてお会いしたときに、子どもは皆秀才、天才になれると話されていたことを鮮明に記憶しています。後でわかったのですが、脳神経系の発達のスケジュールと押さえるべきポイント(遺伝子の働き)を知り、豊かな環境刺激(豊満環境)下に子どもを置くと子どもは健全な脳神経系を獲得できるということです。(脳の発達についてはサイトをご参照ください)

(自然環境と人工環境、子ども)
 一方、現代の私達の生活を狩猟採集時代の人類が見たらびっくりするに違いありません。現代では私達は色々な便利なもの(人工環境)に囲まれて生活しているからです。子どもも人工環境に囲まれています。
人類が子どもを育てる特徴は、人工環境が出現する前の自然環境下の狩猟採集時代において獲得されたものです。子育は人工環境の悪影響から子どもを守ることが重要となってきます。そのためには、何が自然環境で、どれが人工環境か見極めることが大事になってきます。
自然環境要因は誰もがそのほとんどを知っていますが、身近すぎて見落としやすいものがあります。太陽の明暗のリズム、地球の重力、家族などがそれです。人工的環境要因も同様に見落としやすいものがあります。狩猟採集時代にはなかった生活スタイル、電気(灯り)、住宅(遮光性という観点)などです。

145903(生活リズム、運動、五感)
 前出の故瀬川昌也氏は、健全な脳神経系を獲得するためには次の3点を死去される直前まで強調されていました。いずれも子どもを自然環境下におき、人工環境からの悪影響から遠ざけることを意味しています。
・太陽の明暗リズムに子どもの睡眠・覚醒リズムを同調させる。これは、現代の遮光性の高い住宅(人工環境)では朝の光が寝室に届きませんので、起こして早起きリズムをつくる、朝食によって身体のすべての細胞を目覚めさせることによってカバーします。また、禁止事項として親の夜型生活(子どもにとっては人工環境)に子どもを取り込まないこともポイント。
・正しい姿勢でハイハイ、四肢協調直立二足歩行をたっぷりさせる。これは、ゲーム(人工環境)で時間を取られ過ぎてハイハイ・歩行が少なくなることはいけないということです。ハイハイ・歩行は脳を育てるのです。
・五感をフルに使う環境刺激をたっぷり与える。これは、親が子どもと面と向かって話したり、遊んだり、子どもと外出したりすることが、感覚系へのさまざまな入力になり脳機能の発達、たとえば感覚・運動統合系の発達に重要だということです。逆に、母親だけが話し掛ける育児、スマホ育児、大人が少ない育児など環境刺激の種類と量が少なくなるので脳機能発達には好ましくないとなります。

 

2016年1月20日
末吉 一成(㈱インコントロ ファミリー・ルネッサンス事務局)

ファミリー・ルネッサンス 子どもと豊満環境(ブログ第5号)
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